旧車レストア ブレーキの合戦【レストア⑦】
Y's FactoryのYOSHIです。
【レストアシリーズの第7弾】
旧車のブレーキ関係の修理について、解説します。ブレーキはタイトルにある通り戦いの連続なんです。
1.ライニングとの戦い
旧車の場合、ドラムブレーキのシューについているライニングが摩耗していたり、剥がれてしまっていることがあります。
【修理方法】
- 新品に交換する
- ライニングを貼り替えるまたは貼り直す
新品に交換する方法
ブレーキの部品は案外、現在も他の車種で同じ部品が使用されており、手に入ることがよくあります。特にドラムブレーキのシューはよく交換する部品であったため、当時の在庫が残っていることもあります。(しかし、転売目的や買いだめは絶対にダメですよ。)
ライニングの貼り替え・貼り直し
昔はドラムブレーキのシューについているライニングは貼り替えるのが一般的でした。(現在でもトラックなどはライニングがリベットで止まっていて、交換しています。)そのため、シューだけの部品が存在します。そのため、当時の修理書を見ると貼り直す方法が記載してありますが、万が一剥がれてしまうと大変危険なため、業者に依頼して下さい。
ライニングが剥がれているだけで、摩耗していないなら、そのまま貼ることもできますが、もし新品部品があるなら、交換した方がいいと思います。
ライニングだけの部品が見つからない場合は、業者がライニングを持っていることもありますので、確認してみましょう。私が以前、ライニングの貼り替えをして頂いた会社はココです。どうしても困ったら、相談してみると親切に教えてくれますよ。
株式会社キョーエイファースト
2.制動力との戦い
- マスターシリンダーカップキットを交換
- ブレーキパイプを作る
マスターシリンダーカップキットを交換
マスターシリンダの中にはゴムの部品が入っていて、長年使用していると、そのゴムが膨潤してしまい、摺動不良やフルード漏れが発生して、エアが噛み込んでしまい、制動力不足となり、車検に通らなくなってしまうことがあります。そこで、カップキットという部品があるので、中身だけ交換することができます。現在のクルマは交換することはないので、このような部品は供給していませんが、当時はライニング同様に交換するのがら一般的だったため、このような部品があります。
ブレーキパイプを作る
ブレーキパイプに穴が空いたり、詰まったりすることはほとんどありませんが、上記の部品などを交換する際にパイプを外す必要があるんですが、固着して外す際にパイプが折れてしまうことがあります。しかし、ブレーキパイプは大抵は部品がなく、作るしかありません。ブレーキパイプ自体はネットで購入できるので、必要な長さを準備して、あとはブレーキはフルードが漏れないように、フレアナットという特殊なナットを使用しているため、そのナットも買う必要があります。また、フレア加工をしないといけないので、その工具とパイプをそのまま曲げると、潰れてしまうので、パイプベンダーという工具も必要となります。
ちょっと、ハードルが高いですよね。そのため、外れずに諦めてしまう方が多いようですが、以外に簡単なので、がんばってやってみて下さい。
ブレーキパイプを曲げ、フレア加工をするためにはこの道具が必要です。
材料はコレが必要です。
お問い合わせフォームからどうぞ
どうでしたか?ブレーキは本当に戦いの連続なんです。これ以外にも、細かいことがいっぱいあります。しかし、実際に公道を走るには危険な状態ではダメです。また、車検も通りません。1つずつ解決していけば、なんとかなりますよ。わからないことがあれば、お問い合わせフォームからご連絡頂ければ、お答えします。お気軽にどうぞ。